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知識構造化(ナレッジクラスター形成システム)プロジェクト概要

(正式名称:「マルチメディア情報の知識処理基盤技術」)

メンバー

  • 木俵 豊(グループリーダー)
  • 清木 康(プロジェクトリーダー、慶應義塾大学 教授)
  • 岩爪 道昭(主任研究員)
  • 是津 耕司(主任研究員)
  • 中西 崇文(研究員)
  • 兼岩 憲(研究員)
  • Rong Zhang(専攻研究員)
  • Kim Kyoung-Sook(専攻研究員)
  • 本間 秀典(専攻研究員)
  • 鎌田 亨(有期技術員)
  • 村里 英樹(有期技術員)

背景

高速ネットワークの整備、計算機ハードウェアの低コスト化、WWWの普及等によりサイバースペース上に流通する知識情報は、我々の生活や社会活動にとって欠くことのできないものとなっています。しかし、多種多様なコンテンツの増加に伴い、従来の検索エンジンでは、ユーザが本当に必要とする情報を発見することは容易ではありません。また、ユーザの目的に応じて、様々なコンテンツを自由に組み合わせたり、新しいコンテンツを編集する環境も十分整っていません。情報コンテンツの収集、分析、整理、編集,発信といった知識創造のプロセスをシームレスに支援し、情報リテラシーのないユーザから専門家までが、自由にサイバースペース上の知的資源を利活用できるための新しいICT技術が期待されています。

目的

本プロジェクトでは、サイバースペース上に流通する様々な知識資源(データベース、知識ベース、Web等)を対象として、それらを収集・集約状況や文脈に応じてダイナミックに連携、分析した結果を提示することで、ユーザの意思決定支援を支援したり、得られた結果を新しい知識として配信・共有することで、人々の知的活動を支援する次世代の知識処理技術および知識処理プラットフォームの研究開発を目的としています。

研究概要

ナレッジサイエンスとしての基礎研究と産業や一般社会への研究成果展開を見据えた応用システムの二つの側面から研究開発に取り組んでいます。

マルチメディア情報の知識処理基盤技術(ナレッジクラスタ形成支援システムアーキテクチャ)の研究開発

ナレッジクラスタ形成支援システムは、ネットワークに散在する知的情報源および知識処理システム群を文脈、状況に応じて動的に共有、連携・連結し、テイラーメイドなアプリケーションを構築するためのプラットフォームです。ナレッジクラスタ形成支援システムは、次の3つの機能層から構成されています。
分散データアクセス
分散データアクセス機構は、インターネット上に散在するレガシーデータベースやウェブ文書等の既存の知識源を目的に応じて収集・集約・共有化を実現します。分散データアクセス機構は、グリッドコンピューティングネットワーク上で並列分散データマイニングプロセスを実行し、様々なメタデータベースを自動構築するとともに、対象知識源に対してメタデータを付与します(グローバルナレッジグリッド)
計量機能群
計量エンジンは、構築されたメタデータベースを基に様々な分野の意味ベクトル空間を配置し、異種分野意味空間の相関量や因果関係を定量分析します。
知識表現メディア
知識表現メディアは、第1層で集約され、第2層で分析された情報をユーザが理解しやすい形式に構造化・可視化を行います。さらに知識の共有や共同編集等の機能を有し、コミュニケーションメディアとしての役割を持つ。

これらの3の層が双方向に連携することで、人間と計算機による協調的な知識創造プロセスをシームレスに支援可能な知識プラットフォームが実現されます。

応用システム

ナレッジクラスタ形成支援システムは、特定の分野やアプリケーションに依存しない汎用的な知識処理プラットフォームを目指していますが、その有効性の検証および研究成果の産業、実社会への還元・展開するために、様々な応用システムの研究開発を進めています。 その一例が、グローバルリスクマネジメントシステムです。

グローバルリスクマネジメントシステム

グローバル化された現代社会において,我々の日常生活やビジネスのあらゆる面において,世界中で起きている様々な出来事が直接的・間接的に影響を及ぼしています。本研究では,日常生活やビジネスにおいて想定される様々なリスクに対し,世界各地で起きている様々な出来事がどのように波及し影響を及ぼしているのかを分析・管理する「グローバルリスクマネジメントシステム」の研究開発を行っています。同システムは、自然災害予知・警戒システムからの入力を受け,自然災害が及ぼす影響を,感染症や環境生態系,国際経済等に関するリスクについて継続的にモニタリングし,各種リスクに対する警報を通知したり(予防措置),過去に類似したリスク傾向を示した際の事例を検索し対処方を提示したり(事後措置),過去の自然災害履歴を使ってリスクのシミュレーションを行い,リスク・ヘッジ施策を検討する(シミュレーション)ことを目標としています。 現在,インドネシアの熱泥流(hot mud flood)災害を対象に,インドネシアのスラバヤ工科大学と共同研究プロジェクトを推進しています。